Godard

Jean-Luc Godard(1930-2022)
Jean-Paul Belmondo(1933-2021)
Anna Karina(1940-2019)
Anne Wiazemsky(1947-2017)

今はもう無いのだけど、テアトル西新という小さな映画館があった…ブニュエルやポランスキーもそこで観た…最初に観たのは「カルメンという名の女」…衝撃は忘れられない…その時から何かが大きく変わった…何かが壊れて、違う世界が広がった…BOWIEの「HEROES」を聴いたときのようだった…「カルメン…」は1984年の公開時、まだ高校生で、福岡で受験したその日に観に行った…どこで映画情報を得たのかハッキリした記憶はないけど、映画を観ることは決めてたような気がする…

好きな映画と聞かれて迷わないよう決めてる作品が二つある…自分にとって間違いない作品…ひとつはジャームッシュの「ストレンジャー・ザン・パラダイス」もうひとつは「アワー・ミュージック」…

オルガと同じように天国へ…
NOTRE MUSIQUE…

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Last and First Men

最後にして最初の人類(2020)
原作 オラフ・ステープルドン
監督 ヨハン・ヨハンソン
音楽 ヨハン・ヨハンソン
語り ティルダ・スウィントン

物言わぬ映像…あとは曲とナレーションのみ…デレク・ジャーマンのBLUEを思い出す…ティルダが繋いでいるイメージ…一方は個の死…一方は人類の絶滅…ヨハンソンの死後2年を経て仲間たちの手によって完成した作品…ジャーマンも遺作だった…

私たちは日々、変化を楽しみ、変化を恐れている…
気がつくと大きな変化の中で常識は崩壊を繰り返し…
それでも何かを信じて生きている

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Les beaux jours d’Aranjuez

アランフエスの麗しき日々(2016)
監督 ヴィム・ヴェンダース
脚本 ペーター・ハントケ

L.アンダーソンとの日々を連想させる歌詞で幕を開ける(出会いはずっとあとのことだけど…)…ひとりの書き手による二人芝居書き手が構想を練っていて、架空の二人にセリフを預けている二人なら何を話すだろうか細かい部分はどうでもいいのかぼんやりした話がダラダラ続く常に唐突で何かが足りない

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STOP MAKING SENCE

STOP MAKING SENCE(1984)
監督 ジョナサン・デミ
音楽/出演 トーキングヘッズ

意味は意味を求める…
いつも何かが足りない…
苦しみ、不安、退屈、不便…
それらと共にある…

動物も同じような行動をするかのように見える…
しかしその世界はすべてが答えなのだろう…
動物はゴミを生まない…
理由を持たない充ちた世界…

意味とは歪みであり力…
私であり答えの喪失…
恩恵と犠牲…

人は常に答えを探している…
やめられない…

意味を和らげること…
有用性、道徳からの解放…

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Calamari Union

カラマリ・ユニオン(1985)
監督 アキ・カウリスマキ

ハントケの「ゴールキーパー」を読んでるようでもあり、実際ハントケのような(容姿の)人物も登場する…のちの作品をほぼ観たあとのコレなので「相変わらず」という言葉は相応しくないが、案の定登場人物に表情はない…クールなパロディ…カウリスマキは「人生茶番」とでも言っているかのようだ…

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Броненосец «Потёмкин»

戦艦ポチョムキン(1925)
監督 セルゲイ・エイゼンシュテイン

1905年 ロシア第1革命
1914-1918 第一次世界大戦
1917年 ロシア革命(帝政ロシア→ソビエト連邦)
1925年 「戦艦ポチョムキン」公開

ミサイル巡洋艦「モスクワ」が沈没した…黒海にどうやって軍艦が入ったのかと思ってしまったが、さすがにデカい黒海なので造船所もあるようで…調べるとポチョムキンは黒海の軍艦だった…クリミアのセヴァストポリで造られている…

ソ連時代のプロパガンダ映画なので体制側の目線になっている…腐敗した帝政ロシアを否定し、革命を賛美する内容だ…プーチンはどちらに自分を重ねるのだろうか…

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Billie Eilish: The World’s a Little Blurry

ビリー・アイリッシュ:世界は少しぼやけている(2021)
監督 R・J・カトラー

家族の支えがハンパない…
学校には通わなかったらしい…

誰もが発信して誰もが受信する世の中になった…
それでも境界が溶けてなくなるわけではない…
相変わらず一人だ

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いのちの種を抱きしめて

いのちの種を抱きしめて(2014)
出演 ヴァンダナ・シヴァ、辻 信一、サティシュ・クマール

反グローバリズムや脱成長という言葉をよく目にするようになった…それらは地球上のあちこちで実際に見られる現象でもある…この動きは決して一過性のものではないのだろう…サパティスタにしろ、ナヴダーニャにしろ基本的な考えは同じなのではないだろうか…グローバリズムによって世界はお金で繋がった…国境を越えて大企業が利を得る社会となってしまった…

ヴァンダナ・シヴァはガンディー思想の後継者でもある…コモンズ、ローカリゼーション、アース・デモクラシー…ひとまわりしてまたガンディーに戻ってきた…

https://hitkeas.com/2017/12/01/ガンジーの危険な平和憲法案/

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THE VELVET UNDERGROUND

The Velvet Underground(2021)
監督 トッド・ヘインズ

JONAS MEKAS(1922-2019)
ANDY WARHOL(1928-1987)
NICO(1938-1988)
LOU REED(1942-2013)
JOHN CALE(1942-)
STERLING MORRISON(1942-1995)
MAUREEN TUCKER(1944-)
DAVID BOWIE(1947-2016)

ヴェルヴェッツの映像は YouTube を探しても何もでてこない…この作品の価値はそのへんにある…映画はジョナス・メカスとウォーホルの撮った映像が多くを占めている…ジョナスは3年前に96歳で亡くなっていた…唯一観たジョナスの作品は「時を数えて、砂漠に立つ」だ…マイルス・デイヴィスとジョン・レノンがバスケットするシーンが収められていた…何回投げても入らないマイルスが意外だった…

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