MINAMIOGUNI/KUROKAWA

南小国 ・黒川トレイル – 20km

コース上にmore treesのモニュメントがあることを知ったのは偶然だった…more treesは創立者である教授(坂本龍一さん)が代表を務めていたが、亡き後は隈研吾さんが引き継いでいる…森林保全を掲げて様々な活動に取り組んでいて、小国町ではつい先日大規模な植林を終えたばかりだ…何も知らずにエントリーしたのだけど、ふと気になって調べたらコース上に古いモニュメントがあることにたどり着いた…
https://www.more-trees.org
https://www.more-trees.org/forests/project7/
モニュメントは確かにあった…でも少し残念に思えたことは否めない…まるで隠れてこっちを見ているかのようだった…草を掻き分けて近づくと、辛うじて文字を残したモニュメントが現れた…そこは教授が直に足を運んでセレモニーをやった場所だった…一般の人が訪れるような場所ではないようだし、放置されるのは仕方ないのかもしれない…逆にこの大会に参加しないと訪れることができないレアな聖地と考えることもできるのかな…震災のピアノと同じように自然に還ろうとしてるかのようだった…これでいいのかもしれない…

Continue reading “MINAMIOGUNI/KUROKAWA”

フィッシュマンズ

画像引用元

フィッシュマンズ(2021)
監督 手嶋悠貴

今更ながら音と言葉が響いたから…
まっすぐ生きている人を見るのは気持ちいい…
逆に辛いのかな…

佐藤氏と同い年だ…
同じ時代を生きていた…

彼らのデビューは1987年…
自分がテープ録音とか芝居やってたときのこと…
大したことしてなかったけど…
ただ何となく自分とダブらせてしまった…
同じ時代や空気の中にいたのかな…
眠ってた何かが同期する…

すばらしくナイス…

Continue reading “フィッシュマンズ”

IN NEW YORK

画像引用元

PERFORMANCE IN NEW YORK: async(2017)
監督 Stephen Nomura Schible

教授の作品にハズレはなかった…なかでも『async』は一際強い印象を残している…闘病生活を経て制作されたアルバムだった…深化した音が聴ける…

当時の貴重なライブ映像…スタジオ録音を再現した音に教授が生ピアノやノイズを重ねている…

Continue reading “IN NEW YORK”

HALO

教授の葬儀で流された曲のプレイリストの最後にローレル・ヘイローという名前があった…年を重ねてからは積極的に曲を聴いているわけでもないので、知らないアーティストも多い…とりあえず何曲か聴いてみた…掴みどころがないわりには何度も聴きたくなる…中毒性がある…

心象に忠実というか、いい意味での曖昧さを感じる…どこかに辿り着くことなく漂い続ける音群…ENOやALVA NOTOの要素もどこかに感じつつ彼女独特の世界がある…揺さぶられる…

https://music.apple.com/jp/playlist/halo/pl.u-ker5Se6Xj

Ars longa, vita brevis.

教授の音を聞いて自分にもできると思った…
クオリティーは問題ではなく…
自分でも楽しめる…そういう感覚…

昨年、作った曲を教授に聞いてもらいたい、ふとそう思った…
正直言うと…時間がないと思った…
サウンドストリート時代から続いてるオーディションに応募した…
落ちた…たぶん聴いてもらえなかった…

振り返るとずっと教授とともに生きてた気がする…
おかげで原発にも詳しくなった…
吉本隆明、Sylvian、楊德昌、Nam June Paik…
色んな人を教授経由で知った…

若い頃はとんがってた…
そういう教授が好きだったな…
武満徹さんにも厳しいこと言ってた…
反面お笑いには寛容だったり…

唯一この眼で姿を見たのは Media Bahn Live のとき…
教授が踊っててビックリしたな…

async を聴いて弱さを感じた…
12 を聴いて何かを受け入れているように感じた…

顕子さんのTwitterも止まってる…
今日は教授と同じとこで買った線香を焚こうと思う…

ひとつの時代が終わった…

坂本龍一(1952-2023)

Continue reading “Ars longa, vita brevis.”

Wayne Shorter

Wayne Shorter(1933-2023)

Bitches Brew(1970)Miles Davis
Native Dancer(1975)Wayne Shorter
Heavy Weather(1977)Weather Report

自分にとってのウェイン・ショーターはこの3枚…
サンクチュアリの緊張と興奮…
ナシメントとの共演での優しさ…
ザヴィヌル、ジャコパスとの化学反応…

エスペランサはショーターをヒーローと言っていた…

Continue reading “Wayne Shorter”

NICE AGE

NICE AGE(1980)
YELLOW MAGIC ORCHESTRA

自分の中の何かが欠ける思い…
それがどうにもつらい…

当時YMOはレコードじゃなくてカセットを買って聴いてた…売り場のガラスケースの中のカセットテープが一際輝いて見えた…アルバム「増殖」にはコントが入っててビックリしたな…

Continue reading “NICE AGE”

Octet

Octet/Eigth Lines(1979-1983)
STEVE REICH

フルートが入るとこは…
震える…

そのフルート…5拍子…
A1A2B1B2B1’…謎の構成が繰り返される
上記1と2の旋律は下図のような音の配置になる…
1■■■■_■■_■■■_■■__■_■_
2■■■_■■■_■_■■_■■_■_■_

万華鏡のような音世界…
反復と差異…差異と反復…
引き伸ばされた瞬間なのか…
凝縮された今なのか…

Continue reading “Octet”