私たちの正解

豊かさは搾取によって、
善は脅迫によって、
健康は薬によって、
平和は武器によって保たれる…
野生にはないもの…
野性ではないもの…

一種の正解を見せてくれるもの…
正解とは何だろうか…

知性が歪みを作り、
歪みが私を作り、
私が欲望を作る…
所有、利便、優位、快楽の始まり…
身体(環境)破壊…

海の異常と身体の異常は同じもの…
ゴミとストレスは同じもの…

豊かさ、善、健康、平和は、
ゴミ、貧困、病、争い、嘘と共にある…

鈍化、洗脳、依存…
正解を正解に導くもの…
普通、常識を作り出すもの…

生きやすくするために、鈍くならないといけない…
そのためのスキル/知恵/武器/薬を持たないといけない…
鈍化という適応は、力の肯定、犠牲の許容を意味している…

人口爆発…
近視、腰痛、かかと着地…
癌、心臓病…
ゴミ、森林破壊…
工場式畜産、大規模漁業…
ストレス、ADHD、SAD…
貧困、差別…
正解によって軽視されるもの…

私たちは加害者でもある…

富、善、健康、平和、便利、勝利…
恋愛、美食、エロ、酒、タバコ、麻薬…
SNS、ゲーム、ギャンブル…
ブランド、アイドル…
現代のスポーツ、現代のアート…
すべて同じもの…
様々な依存の形…

神が無力になってから、私たちは知性を信仰するようになった…
私たちは生き方を忘れているような気がする…

This is not freedom of thought

菜食者の多くは、動物の犠牲をなくしたいと思っている…
あるいは減らしたいと思っている…
肉食社会と相対している…
思想や信教の自由では計れない…
勝手に信じて終わるものではない…
それは女性の参政権や黒人の公民権を主張することと変わらない…
同性婚の成立を含め、同性愛への理解を求めることと変わらない…

白人至上主義…
同性愛をバカにすること…
女性の参政を笑うこと…
地動説を神の冒涜とすること…
それらはかつて多数派だった…
そう考えていいと思う…
今は違う…
間違っていたのだろうか…
そうは思わない…
それが普通だった…常識だった…
疑う余地はなかった…
たどるべき道だった…
ただ、次第に意味が変わっていった…

文明は富と権力の効率化によって生まれ発展してきた…
女性、黒人、同性愛者、先住民族、戦争や経済活動による敗者が効率化の犠牲になった…
(勝者も被害者なのかもしれない…)

平等とは、随分あとから見えてきたものだ…
本来の姿とは言い切れない…
新しい価値でありながら、本来を装っている…
倫理、道徳とはそういうもの…
肉が必ずしも必要な食材ではなくなったとき…
そのときどんな価値観が現れるだろうか…
いずれにしろ善悪、常識、普通は姿をどんどん変えていく…

地球を削り、汚すこと…
動物を食べること、纏うこと…
それらも間違いではなかった…
森林伐採、農薬の使用も問題ではなかった…
動物実験、ダウンジャケット、動物園や水族館も問題ではなかった…
今も間違いではない…
しかし帰路にあることは確かだ…

文明という水準は何らかの犠牲を必要としている…
文明は人にとっての恩恵と犠牲でできている…

文明は地球や動物や人を含めあらゆるものを犠牲にしている…
そして多くの差別、貧困、ゴミ、病気、核廃棄物を吐き出している…
文明の排泄物…
恩恵のために変質したもの、生産されているもの…

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채식주의자

菜食主義者(2007)
著 ハン・ガン(韓江)
訳 きむ ふな

暴力とは…
人間特有の歪んだ様相だと思う…
動物の捕食や火山の爆発、津波とは違う…

暴力は文明とともにある…
理性によって作られる…
意味によって作られる…
私によって…

暴力は恩恵と犠牲の構造に関わっている…
恩恵のために犠牲に目を瞑ること…
意味が作り出すもの…

恩恵が恩恵を守ろうとする…
恩恵の連鎖…

人は暴力に頼って生きている…

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STOP MAKING SENCE

STOP MAKING SENCE(1984)
監督 ジョナサン・デミ
音楽/出演 トーキングヘッズ

意味は意味を求める…
いつも何かが足りない…
苦しみ、不安、退屈、不便…
それらと共にある…

動物も同じような行動をするかのように見える…
しかしその世界はすべてが答えなのだろう…
動物はゴミを生まない…
理由を持たない充ちた世界…

意味とは歪みであり力…
私であり答えの喪失…
恩恵と犠牲…

人は常に答えを探している…
やめられない…

意味を和らげること…
有用性、道徳からの解放…

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いのちの種を抱きしめて

いのちの種を抱きしめて(2014)
出演 ヴァンダナ・シヴァ、辻 信一、サティシュ・クマール

反グローバリズムや脱成長という言葉をよく目にするようになった…それらは地球上のあちこちで実際に見られる現象でもある…この動きは決して一過性のものではないのだろう…サパティスタにしろ、ナヴダーニャにしろ基本的な考えは同じなのではないだろうか…グローバリズムによって世界はお金で繋がった…国境を越えて大企業が利を得る社会となってしまった…

ヴァンダナ・シヴァはガンディー思想の後継者でもある…コモンズ、ローカリゼーション、アース・デモクラシー…ひとまわりしてまたガンディーに戻ってきた…

https://hitkeas.com/2017/12/01/ガンジーの危険な平和憲法案/

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We Should All Be Feminists

男も女もみんなフェミニストでなきゃ(2017)
著 チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ
訳 くぼた のぞみ

フェミニズムの理想はフェミニズムが無くなることだろう…
それは可能だろうか…

理解と誤解は分かち難い…
差別と区別の線引きも曖昧だ…
すれ違いや隙間が作る力学・規範は欠かせない…

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Kiss of the Spider Woman

蜘蛛女のキス(1988)
監督 ヘクトール・バベンコ

惹かれる作品を辿ると…
アーティストや思想家の多くが…
意識してなかったのになぜか…

M.Foucault (-1984 )、M.Puig (-1990 )、D.Jarman (-1994 )がエイズで亡くなっている…
D.Jarman のコテージ存続活動のさなか、新型コロナが世界中を席巻することになった…
Y.N.Harari の発言は今回のパンデミックでも注目されている…

LGBTに対する偏見の中で育った…
正直いって馬鹿にしていた部分もある…
まだ完全に拭切れていないと思う…
ただ、肉食から菜食に変わって何かが大きく揺さぶられた…

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The Last of England

ラスト・オブ・イングランド(1987)
監督 デレク・ジャーマン

イギリスが正式にEU離脱…
ヘンリー王子夫妻は王室の中心から退いた…

1972 血の日曜日事件
1979 サッチャー首相就任
1982 フォークランド紛争
1990 サッチャー退任
1997 ダイアナ元妃事故死
1998 ベルファスト合意
2005 パートナーシップ法制定
2014 同性婚合法化

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THE GARDEN

THE GARDEN
監督 デレク・ジャーマン

描き殴るような映像…
チープなセット、チープな合成…
断続的なイメージショットの洪水…

■Pier Paolo Pasolini 1922-1975
Edipo re 1967
Teorema 1968
Salò o le 120 giornate di Sodoma 1975

■Derek Jarman 1942-1994
Sebastiane 
1975
Caravaggio 1986
The Garden 
1990

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Andy

Love ( Senility )・・・愛( 老いる )

恋愛というのは複雑になるし面倒なことするほどのものでもない…でも面倒を厭わないのなら全く同じ時間とエネルギーを費やせばいいと思う

空想の恋の方が実際の恋よりずっといい…やらない方がずっと興奮する…一番強い引力は絶対にやらない二人の間にある…
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