MORAL TALES

モラルの話(2018)
著 J.M.クッツェー
訳 くぼた のぞみ

法律のように明文化されてはいないが、何かを要求するもの…それを形作るこころの動きに支えられている…モラルはこころの動きによって発動し、常にこころの動きとともにある…それは違う時代、土地、文化、立場…によって違う顔を見せる…

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MORAL

モラルは無償ではない…
無償ではなくなったもの…

責め、抗い…
蔑み、無視する…
人を縛り興奮させる…
薬物と変わらない…

道徳、宗教、礼儀、正義…
繋ぐものであり、引き裂くものであり…

フラットに過ごしたい…
猫とのように

Hockney

David Hockney
That’s the Way I See it

☘︎「この機械がどのように絵を複写するかが分かったので、それに合わせて絵をかいた…」(p11)
☘︎「コピーとは翻訳であり…そのひとつひとつが微妙に違っている…」(p12)

例えばクラシックの演奏などはわかりやすい翻訳…しかし現代アートの多くはコピーによってオリジナルそのものが量産されていると考えるべきかもしれない…例えばCDや配信で聴くデータとしての音楽…オリジナルがコピーを前提としている…コピー技術が作るオリジナル…それを逆手にとったのがウォーホル等のポップアートだった…

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DESIRE

動植物の世界において、競争を勝ち抜く行為は、競争欲とか勝利への欲望があるからではない…
生きるために或いは何かを獲得するために別の何かを犠牲にしているということだろう…
人の社会もベースは同じ…

競争は不都合から生じる…
人の競争心は外部の出来事を契機として内部に生まれ育つものではないか…
競争心の始まりは常に後手であり、元から人に備わる自明のものとは考えにくい…
確かに欲を生み出す源泉は内にあるのだろうけど、人は生まれてすぐ社会に収容される…
欲望(生得的欲求ではなく)とは文明社会とともに人の中に現れた比較的新しい動力だろう…

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TRAIL

人見知りなのに、猫相手に話しかける…
山を走ってると、どことなく似た感覚を覚える…

有用性の世界からの逃避、解放…
勝利や数字や成果ではなく…必要な形式ではあっても…
必要な形式…その舞台も含めて…

逃げ場所でもない…
自分探しとか自己実現でもない…
すべてからの解放…

走る心地よさ苦しさ…
自然の美しさ不気味さ…
それらが溶け合うような…
そういう消費

Patagonia

トレイルを走るようになってアウトドアブランドを少しずつ知るようになった
自然が舞台だからなのか、多くのブランドが環境問題と向き合っている
その筆頭に挙げられるのが Patagonia だろう

Patagonia の活動は幅広い…気になるところをいくつか

トレーサブル・ダウン・インサレーション
https://www.patagonia.jp/traceable-down.html
フォアグラ用の強制給餌やライブブラッキングをしていないダウンを提供するというもの…
残る方法とは食肉用(フォアグラ以外)に屠殺された水鳥の羽毛ということになる…
つまり食肉産業の肯定…強制給餌のように苦しませなければいいと…

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COSTELLO

THE LIVES OF ANIMALS
J. M. Coetzee
The Poets and the Animals

リルケは彪を描写することで、そこに自分の姿を見ているコステロが対置させるテッド・ヒューズの詩は残念ながら参照できていないが、コステロによるとヒューズは旧石器時代の猟師が見ていた目で動物(ここではジャガー)を見ているらしいラスコーの壁画を描いた彼らの眼のことだろうヒューズの詩はバタイユの言う「供儀」に近いものなのかもしれないヒューズは現代において失われたその原始性を賛美し、抽象的(西洋的)思考を否定する

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