◆教育
アーミッシュの子供たちは14歳までに8年制義務教育(合衆国認可)を受ける…学校にはひとつの教室しかなく8学年全員(30名~35名)に対してひとりの女性教師が授業(10分~15分で学年を移動)を行う…生徒達は「学者」と呼ばれる…授業は英語で行い、宗教や理科、体育、性教育はない…運営は父親3~5名で構成された委員会による…校長先生はいない…教師(無免許)はアーミッシュ学校の卒業生で、結婚により教師生活を終える…
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Category: NATION
Amish
スイスに起源を持つキリスト教の分派がドイツ時代を経てアメリカに移住した…現在オハイオやペンシルベニアを中心に人口20万人以上が居住している…なかでもランカスターは最初の入植地であり、最も人口密度の髙いアーミッシュ居住区になっている…多くの居住区/教区ごとに違う習慣も存在するが、共通する特徴が彼らのアイデンティティを支えている…
アーミッシュの生活は教区によって分けられる…ランカスターには160の教区がある…教区は4~5名のリーダー(監督1名、説教者2~3名、執事1名)によって運営される…彼らは「くじ」と呼ばれる聖書の慣例によって選任され、無報酬で一生涯奉仕する…教会はなく、隔週日曜日に一軒の家に教区内200人以上のアーミッシュが集まり、質素な食事会と礼拝式が行われる…
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UTOPIA FOR REALISTS
隷属なき道
著 ルドガー・ブレグマン
訳 野中 香方子
◾️ 終章 「負け犬の社会主義者」が忘れていること
彼らは何もかもに反対する…誰もがこう思っているはずだ…「負け犬の社会主義者」はいったい何に賛成なのだろう…彼らは語るべき物語を持たず、伝える言葉も持っていない…まるで敗北を喜んでいるようにも見える…
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UTOPIA
◾️ 第9章 国境を開くことで富は増大する
西側世界の発展途上国に対する過去50年間の支援総額は5兆ドルになる…その支援は役に立っているのか…エスターデュフロは開発支援を瀉血に例えた…開発支援に科学的根拠は全くなかった…
紀元前7世紀、バビロンに捕らえられたエルサレムのダニエルは美酒美食の振舞いを断り、戒律を守るために水と野菜だけの食事を要求する…試した結果10日後も健康であったことにより戒律は守られることになった…この記録は史上最古の比較試験であり、史上最高のベストセラー「聖書」に収められた…現代ではこの試験を「無作為化比較対照試験(RCT)」と言う…海外支援へのRCTがようやく導入されたのは1998年だろう…ケニアの小学生に無料で教科書を配布し、成績が向上するか試験した…結果は何の効果もなし…以来開発支援には試験による客観的評価が追求されるようになる…RCTはモデルを作らず人間を気まぐれな生き物と見ている…そしてこのアプローチが出す証拠は直感に反するものが多い…この証拠は哲学者や経済学者には予想できなかっただろう…
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STATE DI ECCEZIONE
✤ 例外状態
国の始まりと維持に関わる話…
法の正当性または妥当性に関する話…
そして今日の国家の在り方に関する話…
ドイツでは動物の殺処分がゼロだと言われているが、野良猫は住民による処分に任されているらしい…日本におけるネズミやゴキブリのようなものか…それはつまり対象を絞り込むことで殺処分ゼロを維持していることになる…生政治も同じ…生を囲い込むことで排除している…
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Schmitt
Carl Schmitt 1888-1985
Martin Heidegger 1889-1976
Antonio Gramsci 1891-1937
Walter Benjamin 1892-1940
以下シュミットの読み替え…
◆友/敵
社会の中で生きていると幾つもの立場/役割/境遇に立たされる…それらは敵/味方を作る可能性を常に孕んでいて、そこから政治は生まれる…権力をめぐって敵/味方が分かれるのではなく、敵/味方が権力を作る…シュミットは政治を正義とか道徳とは別領域のものと考えていた…善/美/益が味方で、悪/醜/害が敵にはならない…そして人類が存在する限り敵味方の関係は無くならない…つまり国家/政治/戦争は無くならない…主権は国家にあり…
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Benjamin
ベンヤミンの暴力論を自分なりに読み換えると…
◆自然法
おそらく狩猟採集時代の小さな集団では何らかの規則めいたもの、つまりしきたりとか慣習とかそういうものが自然に発生して集団の維持を可能にしていたのだと思う…「自然法」があるとすればそういうものではないだろうか…大きな集団での複雑に構築された「法」はすでに自然とはいえない…
◆自然な暴力(自然法的な暴力)
他種との生きるための対立がある…殺されないための抵抗であったり食べるための捕獲だったり…同種ではホッブズの言うようにはならないと思う…同種が暴力を使うのは所有などが意識されてからではないか…つまり「法」ができてからではないだろうか…同種の自然な暴力は喧嘩などに過ぎず原始的な状態でも現代社会でも通常は問題にはならないだろう…ただし一旦大きな社会が作られた状態から秩序が維持されない状態になったらホッブズの言う自然状態があらわれるかもしれない…
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UTOPIA
◾️ 第7章 優秀な人間が、銀行家ではなく研究者を選べば
ニューヨークで起きたゴミ収集作業員のストライキ…積み上がったゴミを前に市長は譲歩…アイルランドで起きた銀行員のストライキ…多くの予想に反し混乱は避けられた…それどころか経済は成長し続けた…ゴミ収集作業員は私たちの生活に必要不可欠だ…しかし銀行員はそうではないらしい…もちろん金融は資本主義社会にとって重要な役割を担っている…ところが今日の銀行は投機に忙しい…その業務は富を移転しているに過ぎず、さらには富の破壊にまで及んでいる…同様に社会にとって必要不可欠とは言い難い仕事が急増している…ロビイスト、コピーライター、税理士…今日高額の給料を手にしているのは、富を移転しているだけで、有形の価値を生み出さない人たちだ…逆に社会の繁栄を支える人たちは安月給に耐えている…
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Agamben
なぜ「奇跡の丘」に出演してるのか…
調べてもそこだけは分からず…
入門書の冒頭を読むと…
体外受精で余った胚細胞の研究利用は可能か…そのような細胞は死なすべきなのか…死なすとは殺すことなのか…そもそも生まれていないのだから殺していないのか…生や死は定義上の問題に過ぎないのか…人間とはなにか…今日それを定義できるのは神学者でも哲学者でも科学者でもない…国家(法)しかない…人間の生は法の問題に転嫁され益々政治化する…では今日の大きな問題である難民はどうだろう…法による定義とは対照的に人間の生が法の領域から遠ざけられる事態を招いている…それは未開人として扱われることに等しい…
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UTOPIA
◾️ 第5章 GDPの大いなる詐術
GDPとは一定期間内に国が生産する付加価値の総計…経済が良好であるかを示す指標として重視されている…しかし家事やボランティアなどの給与のない無償労働はここには含まれない…スマホが高精度で安価になっても技術の進歩を数字にできるわけでもない…逆に環境汚染や病気、犯罪などはGDPにとっては多いほど良い結果になる…そして格差や負債には無関心だ…GDPが示す経済成長は、ここ30年以上にわたって暮らしが向上する指標にはなっていない…
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