Wunschloses Unglück 

幸せではないが、もういい(1972)
著 ペーター・ハントケ
訳 元吉 瑞枝

母マリアはオーストリアのケルンテン州で生まれた…東ベルリン時代を経て故郷へ戻り、51歳で死を選んだ…マリアは所謂一般人だが、生涯を終える頃すでにハントケはデビューしている…ヴェンダースとの出会いもこの頃だが前後はよく分からない…

ベルンハルトを引用して「…言葉で表現することはすべて、たとえ実際に起こったことについてであっても多かれ少なかれフィクションではないだろうか。…」と綴っている…

私とは波のようなもの…
媒体はあるが、私という実態はない…

楽になること…
還ること…

私とは勘違いみたいなもの…
勘違いを大事にしてしまう…

元吉さんの日本語はきれいだ…