「それ」は常に変化を繰り返し別のものになっている…
それでも「それ」と言う…
それでも「わたし」「あなた」と言う…
理性は同じものを作ろうとする…
なんでも定置させようとする…
理性、記憶、思考、意識…
動物にはないレベルのそれらがつくる勘違い…
咲いて散る…
その間私たちは勘違いをしている…
例えば百年は長いように感じるがスケールを変えれば一瞬の出来事に過ぎない…
「わたし」とか「あなた」とは一種の出来事なのだろう…
事象であり運動であり過程であり…
我おもう…
しかし我は在るとも言えるし無いとも言える…
身体は私たちが属する世界のものだ…
私のものではない…
勘違いを支えている…
「わたし」が生まれたのではない…
勘違いが始まったということ…
そして勘違いが解けるとき…
「わたし」は消滅する…