Ein Bericht für eine Akademie

ある学会報告(1917)
著 フランツ・カフカ
訳 池内 紀編

ペーターは「出口」を求めていた…それは文明社会への「入り口」でもあり、順応、適応を意味している…さらにペーターは「出口」が「自由」と同義ではないことを強調する…人は自由を求めるが、それは見当違いの身の丈に合わない背伸びと言わんばかりだ…自然の本性に逆らっていると…

文字通り解釈することもできる…スピノザが言うように人に自由意志があるわけではなく、能動を見つけること(そして従うこと)、それが自由なんだと…カフカはスピノザも読んでいる…しかし人になること、言葉を話すこと、曲芸を選ぶこと、それが能動と言えるだろうか…このエピソードには別の視点がまだ残されている…

文明社会に生きるためには、その歯車の一部にならなくてはならない…例えば職に就くこと、そしてその恩恵を受けること…「出口を求める」思考は、神話の崩壊と有用性への目覚めを意味している…さらに「自由を求めない」思考、それは文明人が有用性の思考あるいは科学的思考に隷従していることを暗示しているのではないか…ペーターはまだ檻の中にいるのかもしれない…

https://hitkeas.com/2019/07/28/red-peter/
https://hitkeas.com/2019/08/06/costello/

Newton-WilliamBlake.jpghttps://en.wikipedia.org/wiki/Newton_(Blake)