Unusualness

思考や感性をデフォルトに近づける…
観光とか旅行の魅力はそこにあるのだと思う…
美味いものや絶景はむしろ脇役…

物足りなさを感じるならそれは…
いつも通り動く舞台装置が迎えてくれるから…
作り物であり、すでに出来上がっていて…
お金社会が作っているもの…

足りないのはイレギュラーとかアクシデントとか…
見慣れない景色だけじゃなく、道に迷うこと、普段できない会話なども含めて…
観光地や旅行会社が作るものじゃない…
計画から逸れること、エピソード、思いがけない発見…
計画や筋書きはそのために…

祭りにも似た要素がある…
地元の人にとっての日常からの逸れ…
祭りは花火のように使い果たそうとする…
有用性から遠い蕩尽…
余剰の放出…
勝利や利益は本質じゃない…
バタイユの言う祝祭の系譜…

祭りの敵は形骸化かもしれない…
複雑化する社会の中でその役割は徐々に変わってきている…

旅や祭りに求められるのは何らかの浄化であり清めだと思う…
今日それらはビジネス化、形骸化、効率化によって、
本来の機能なり魅力が失われつつあるように感じる…

市民レースにも同じことが求められているように感じる…
旅と祭りの要素がミックスされている…
初期化、ガス抜きのような効果が求められている…
ランニングそのものにも浄化や清めの要素が備わっている…
市民レースはその効力がまだ十分残されている分野かもしれない…

特にトレイルなどは自然が舞台だ…
無垢で原初的な感覚に誘われる…
疲れは自然が自分に与える負荷なのだろう
山に試されているかのようだ

自然はバタイユ風に言えば気まぐれの世界…
常に知り得ない逸れ…

https://hitkeas.com/2019/10/15/trail/

https://hitkeas.com/2019/06/18/running/

https://hitkeas.com/2016/03/07/race/