https://www.yomiuri.co.jp/science/20200729-OYT1T50172/
ちょうど音楽を聴かなくなってたときのこと…
教授が何やら環境問題などに熱心なことを知り…
とりあえず知らないことが悔しかったので少し勉強してみることにした…
以下は2006年ごろの覚書…
*「もんじゅ」は2016年に廃炉が決定している…
・・・・・・・
現在、世界の主な発電方式は、石油や石炭による火力発電とウランによる原子力発電…どちらもいずれ枯渇する資源に頼っている…また、火力発電は大量の二酸化炭素を排出するため地球温暖化の原因でもあり、原子力発電も有害で危険な放射性廃棄物を作り続けることなど問題を抱えている…次世代エネルギーの開発は急務と考えられる…太陽熱や風力、バイオモスなどあるが、中でも燃料電池は期待されてるらしい…生活環境を変えるとか、省エネ製品を開発するとかの検討も同時に必要と思われる…電気、ガス以外の供給も考えられる? まだ現段階では見えてこない部分が多い…
次世代への移行は急にはできないことが分かる…ただ、移行を進めるためにも現状の発電に対し「今できること」を考えなくてはならない…火力発電は減らさなくてはならない…京都議定書などで世界レベルの意思統一が進められている…原子力発電も勿論減らさなくてはならない…なにより放射性廃棄物の最終処理を考えないといけない…日本での最終処理はまだ未定…
原発は使用済み核燃料を保管する施設を内包しているがすでに飽和状態で、それをどこかに移さないと電力の配給が止まる…最終処理施設の無い現在、選択肢はふたつ…ひとつは放射性廃棄物を一時的に保管する施設に移すこと…これは最終ではないので、容量に限界があるほか、ずっと未来まで無害を保証する能力をもたない…もうひとつは再処理…再処理をすることで放射性廃棄物を小さくすることができるだけではなく、抽出されるプルトニウムにより再度電気を作ることができる…資源の有効活用にも繋がる…最終処理施設の開設時期に猶予を与えることもできるし、その規模縮小も期待できる…いずれも一時しのぎに過ぎないが「今できること」なのだろう…現在日本では六ヶ所村に一時保管所がある…また隣接して再処理工場が運転(アクティブ試験と言われている)を開始した…ちなみに今まではイギリスとフランスの再処理工場に依頼し再処理を行っていた…再処理後は日本に戻ってくる…
では何故再処理工場が問題になっているのだろうか…再処理工場は通常原発と比較し、膨大な量の放射性廃棄物を排出するらしい…通常運転の際、危険ではない微量の放射性廃棄物は大気や海洋に排出される…その量が安全な数値をクリアしていると公には報告されているが、実際、イギリスやフランスの再処理工場付近では白血病などが増えているらしく、ある調査報告によれば廃棄パイプに附着した廃棄物の放射能は許容範囲を遥かに超えていたという…政府はその事実を認めようとしない…イギリスの場合、廃棄物漏洩事故のため現在は稼働していないだけではなく、その処理に莫大なお金がつぎ込まれることになった…イギリスの場合は明らかな漏洩であるが、やはり運転には高度な技術を要することが分かる…また、再処理して得られるプルトニウムを利用した発電には2種類あるが、いずれも計画こそあるが未だに運転の目安がたたない状況…そんな状況でプルトニウムだけが抽出・蓄積されればそれだけで危険なだけではなく、テロリストの標的にもなりかねないという…実際北朝鮮は狙っているらしい(?)…日本ではプルサーマルという方法が計画されているが、仮にプルサーマルが運転したとしてもその再利用比率は一割程度しかなく効率が悪い…かつプルサーマル以前に再処理工場の建設・運転費用は19兆円(どういう算出なのかよく分からないが)だとか…これだけの税金を使えば次世代への移行の妨げにもなりえないか・・? などなど…現在全世界で再処理工場を全面的に押し進めているのは日本だけ…
再処理工場が必要とされる背景は理解できるが、上記のような危険をおかしてまで強行するのはなぜか…他に選択肢はあるのではないだろうか…また、多くの問題を抱える再処理工場が、何故多くの人に知られることなく稼働できるのか…
以下は原発に関わる資料…
採掘されたウラン鉱石は不純物を取り除き(精錬)イエローケーキと呼ばれる粉末になる…純粋な天然ウランを抽出する…天然ウランは0.7%のウラン235と、その他のウラン238で構成される…直接核分裂を起こすのは235…238は核反応により一部がプルトニウムを生成し、そのプルトニウムが核分裂を起こす…天然ウランは235の構成比が2〜4%になるまで濃縮される…その際劣化ウランが生成される…濃縮ウランは原子炉内で中性子と反応することにより、核分裂を起こす…この核分裂による熱を利用した発電が原子力発電…
↓ 当時 Excel で作った資料(今ではネットでもっといいのが見つかるかも…)

■ 原発が生成する危険物
▶︎ 劣化ウラン
放射性物質…アメリカでは兵器の弾頭に使われる…兵器としては貫通力に優れる…安価…
▶︎ 核分裂生成物
利用価値なし…そのまま廃棄するしかない…生命に有害な放射性物質の集り…塊…
▶︎ プルトニウム
原発の燃料になるだけではなく、核分裂を利用した兵器にもなる…直接処分の場合は使用済み核燃料に混入したまま廃棄…放射性物質…核分裂を起こさないウラン238から、核分裂を起こすプルトニウムが生成される…天然プルトニウムも微量ではあるが存在する…
■ 原発依存率
原子力発電と火力発電は同等の電力を供給できる…しかし火力発電は大量の二酸化炭素を排出するため、地球温暖化の原因となる…原発のない国は、おそらく火力発電に頼っているか、多くの電力を必要としないアフリカなどの国と考えられている…先進国を支えられるのは原発しかない…
▶︎ 以下原発依存率
アメリカ 20%
フランス 77%
日本 34%
スウェーデン 46%
韓国 40%
イギリス 22%
ドイツ 30%
アメリカ、イギリスは以外に低い…フランスは異常に高い…成長してるのはアジアらしい…それにしてもかなりお世話になってると思ってたが、意外に依存してない…原子力以外では、石油、石炭、天然ガスによる火力発電が主…日本の過半数は火力…日本やフランスは国内に資源が乏しく、原子力に頼る傾向にある…
■ 廃棄物
▶︎ 低レベル放射性廃棄物
液体は海へ、気体は大気へ、個体は地中へ…
▶︎ 高レベル放射性廃棄物
厳重に加工し、専用施設に一時保管されたあと、最終処分へ…
■ 高レベル放射性廃棄物の処理
▶︎ 直接処分
使用済み核燃料がそのまま高レベル放射性廃棄物となる…容量大きい…
日本の資源エネルギー庁HPでは再処理が基本になっているため直接処分のケースが見当たらない…
▶︎ 再処理後処分
プルトニウムとウランを抽出後の残りが高レベル放射性廃棄物となる…
容量小さいが密度は高い…
再処理工場は日本では東海工場があるが容量が小さい…現在六ヶ所村の工場がアクティブ試験中…現状はフランスとイギリスの再処理工場に委託している…処理後、もどってくる…核兵器をもたない国で再処理工場を所有しているのは日本だけ…再処理工場はプルトニウムを生産することから、日本に対する批判は大きい…原発とは異なり、はるかに多い放射線をだすため、危険だとされている…
■ 再処理後の再利用
抽出されたプルトニウムは下記方法で発電に利用される…というか利用されてない…
▶︎ 高速増殖炉
通常の60倍の利用比率…資源の面からみて効率的…高度な技術が必要…運転してるものは世界でひとつもない…「もんじゅ」はこれ…
▶︎ プルサーマル
利用比率は通常の1割増…効率は悪い…危険度の高いMOX燃料を使う…日本でも計画だけは存在するが、運転はしていない…九電の玄海原発がOKしてるとか・・・しょうがなくアメリカも計画中らしい…
■ その他メモ
日本ではウランを100%輸入している…
主な資源国はオーストラリア、カザフスタン、カナダ、南アフリカ、アメリカ…
ウラン鉱石は精錬され、ウラン含有率60%程度のイエローケーキとして売買される…
精錬工場は日本には無い…
原発とか原爆とか関係なく誰もが被曝している…
問題はその量…
微量であれば問題ない…
被曝と被爆は違う…
後者は核兵器によるもの…
放射性物質は放射線を出しながら変化し、崩壊する…
半分が崩壊するまでの期間を半減期という…
放射性物質固有の数値だが、確率であり、実際とは異なる…
ウランの半減期は数億年〜
プルトニウムは2万4千年…
実際はほぼ永遠に近いらしい…
核爆弾の種類は3種類…
原子爆弾(濃縮ウランとプルトニウムのタイプあり)、水素爆弾、中性子爆弾…
広島は濃縮ウラン型…
長崎はプルトニウム型…
現在では核弾頭を搭載したミサイルなどが主流だろうか…
ミサイルの主流は下記…
弾道ミサイルは射程が長く、瞬時に着弾する…しかし正確性に欠ける…
恐らく外交のカード以上の意味はあまりない…
巡航ミサイルは弾頭ミサイルと比較して、さらに射程は長くなるが、スピードは落ちる…
偵察衛星網により着弾は正確…
いずれもナチスが起源…
原爆などで使用される濃縮ウランはウラン235の割合が最低70%以上なくてはならない…
通常は90%程度…
原発に使われる濃縮ウランの235の割合は2〜4%…
低濃縮ウランと呼ばれる…核爆発の危険はない…
劣化ウランはウランを濃縮する際に生成される…
天然ウランよりもウラン235の含有率が低い…
要するにウラン238の割合が多い…
ウラン235をほとんど含まないため放射能は低い…
発火性をもち、劣化ウラン弾として使われている…
劣化ウラン弾の放射能の影響は公には認められていない…
放射性廃棄物は医療や農業からも排出される…
耐用年数を過ぎた原子力潜水艦や原子炉なども含まれる…
ウランの用途は様々…
放射線を出すことはその量によっては有害であり危険…
核分裂を起こすことは莫大なエネルギーを生む…
原子炉には2種類ある…
日本はすべて軽水炉…安価な軽水を利用…
濃縮ウランが必要…濃縮ウラン自体は高価…
もうひとつは重水炉…
重水は高価…天然ウランをそのまま使える…
天然ウラン自体は安価…
軽水炉はさらに2種類に分けられる…
日本で多いのは沸騰水型原子炉…
もうひとつは加圧水型原子炉…
ウラン235と238の違いは中性子の数…
3個違う…
プルトニウムは容易に核兵器に転用可能なため、それのみを所有することは核拡散防止条約で禁止されている…そのためプルトニウムとウランを混ぜたMOX燃料として保管している…
六ヶ所村ラプソディー
[…] STOP ROKKASHO […]