DUCHAMP

■ アフタヌーン・インタヴューズ(AI)
聞き手 カルヴァン・トムキンズ
訳 中野勉

■ マルセル・デュシャン(MD)
著 ジャニス・ミンク
訳 KYOKO HASEGAWA

Pablo Picasso 1881-1973
Marcel Duchamp 1887-1968
Jean Cocteau 1889-1963
Man Ray 1890-1976
André Breton 1896-1966
Georges Bataille 1897-1962

どんなことも習慣化、形骸化していく…
報酬や評価は往々にして物事を見えにくくする…
常に距離を取っているように思えた…

デュシャンは生涯独身だった…
働くこともなかった…
作品の完成からも解放され…
公開することにも拘らなくなった…
どこまで自由なのか…

誰もが同じようにできるわけでは勿論ない…
ただ、私たちは社会に依存しすぎていないだろうか…
覚えのない脅迫の中で生きていないだろうか…
社会が認めるものにしか意味を見出せなくなっていないだろうか…
有用性だけが価値あるものだろうか…

「アートの方面では、未来の偉人というのは…地下に潜行すべきだ…社会とカネの取引をしなくていいという意味です。」(AI p56)

「アーティストなんて重みがない。何の重みもないんです。社会は欲しいものを何だってかっさらっていく決めてのひとことを吐くのは見物人なんです。(AI p59-61

「何で人間は生きるために働かなくちゃあならんのです? 気の毒に…強制されてここにいるんだ…呼吸するためには働かなきゃあならない。その何がそんなにすばらしいのかわかりません。…食べ物は地上に生きる人全員に行きわたるくらいあって、そのために働く必要なんざないってことは神様もご承知だ。[笑] 何か活動やら生産やらをしているそぶりを見せないかぎり食べ物はもらえない、なんて一方的に決めるような、ああいうつまらんルールを作ったのはどこの誰なんだ?…家族という概念の外に出ると、等価物が必要になってくる。…社会ってのはあのカネという名の交換、でなきゃあバーターにもとずいているから。…パンを焼く人がいなくなるとか何とか、そんな話はやめにしてもらいたい。人間は精気に溢れているから、ずっと怠けていられるわけがないんです。…わたしは真面目に、大いに資本主義の味方です。」(AI p160-165

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