Hockney

David Hockney
That’s the Way I See it

☘︎「この機械がどのように絵を複写するかが分かったので、それに合わせて絵をかいた…」(p11)
☘︎「コピーとは翻訳であり…そのひとつひとつが微妙に違っている…」(p12)

例えばクラシックの演奏などはわかりやすい翻訳…しかし現代アートの多くはコピーによってオリジナルそのものが量産されていると考えるべきかもしれない…例えばCDや配信で聴くデータとしての音楽…オリジナルがコピーを前提としている…コピー技術が作るオリジナル…それを逆手にとったのがウォーホル等のポップアートだった…

☘︎「オリジナルな芸術作品とは、おそらく近代西洋社会の考え方である。中国絵画ではたくさんのコピーが作られ、オリジナルに対する価値観はなかった。」(p11)

なにが固有でなにが本当の財産なのか…
そもそもそんなものがあるのか…

☘︎「印刷に向いた絵と向かない絵がある…」(p10)

ホックニーは「大衆的」という言葉を、分かりやすく一般的という意味ではなく、インパクトがあり広く受け入れられるという意味で使っている…大衆的な作品は複製が馴染む…ピカソは大衆的だが、ロスコは大衆的ではない…ロスコの絵は印刷が馴染まず実際に見ないと分からないらしい…

☘︎「空間を奥へ奥へと覗くとき、時間もそれにつれて逆戻りするので、時間を抜きに空間のことは語れない。」(p12)

星の輝きは過去のもの…空間は連続した時間によって引き延ばされ広がっている…
当たり前の中に発見がある…