13 Questions

◼️Q9 – 神さまは人間を他の動物よりも上に置いてくれたのでは?

著者はユダヤ教徒であることから、旧約聖書を通じて矛盾がないか検証している
著者は矛盾していないと言うが、正直その説明はやや苦しいように感じる

ユダヤルーツの聖典にアウストラロピテクスが私たちの先祖だという記述があるわけでは勿論ない
人類とは神が創造したものであって、最初の人類はアダムとエバということになっている
それはそれとしても、例えば地動説の提唱は迫害の対象になった

聖書が書かれた当時は動物の犠牲が必要とされている現実もあった
当時の西欧の風土において動物の肉は主要な栄養源でありその皮革や羽毛は生活を支えていた
犠牲には正当化されるべき理由があった

動物の犠牲は宗教のお墨付きを得た

狩猟や畜産は間違いや悪ではなく、人間が獲得した生きる技術であり知恵だ
ある意味宗教における肯定は理にかなっているのではないか
菜食との矛盾を解くこと自体に矛盾を感じる

問題は、動物の犠牲が必ずしも必要ではなくなったときどういう選択をするのか
どういう生き方が望まれるのか
いつまでも人間中心主義でいいのか

宗教はかつて地動説を受け入れた
進化論も受け入れているのだろう
同性愛は受け入れたのだろうか
そして完全菜食は

◼️Q10 – でも伝統民族だって動物を食べるよね?

以下は自分の視点から
著者の視点とは違う

少数部族は閉じているわけではない
拒んでいるというよりは必要としていない
訪問者を受け入れ歓迎さえする
開いていながら完結している
自然と共生することで完結している
歪みを生むことなくすべてが循環している

私たちの生活の中にも古くから残っている伝統産業がある
畜産業もそのひとつ(日本の場合明治以降になるが
太地町のイルカ漁も同じく伝統産業になる
動物に関わるものなら養蜂や闘牛や競馬もそうだろう
新しいものには水族館やペットショップなどがある
これらの産業は完結していない
外部と結びついて利益を追い求める