◆政府/選挙/税金/社会保障
アーミッシュは統治者に従い祈るという聖書の訓戒に従い市民政府を尊重し支持している…しかし一方で、法的強制力の行使は、非抵抗、非暴力という聖書原理に反するもであるとして政府に対してある程度の距離を保っている…ヨーロッパにおける再洗礼派に向けた迫害は政府役人によるものだった…選挙は禁止されていないが、投票する人は少ない…徴兵にも従わず、代替プログラムに参加するなどした…所得税、固定資産税など、税金はすべて納めている…社会保障費は払っていない…老後や病人のケアは政府ではなく家族を中心としたコミュニティで行うものと考えている
◆観光
現代文明に果敢に対抗してきた姿は今や観光の受け皿になっている…年間830万人の観光客が訪れ15億ドルのお金が落とされる…反面、奇妙なものとして眺められ不愉快な思いをしているアーミッシュは少なくない…ただ、観光業は確かに経済的利益をもたらしているのであり、またアーミッシュ文化が関心や尊敬に値することを証明している…
◆メディア
アーミッシュは写真に撮られることを嫌う…個人の肖像は自尊心と虚栄心を養うと思われているからだ…そして世界中の下品なセックスや暴力に辟易しているためハリウッド映画も嫌っている…映画「目撃者」はそんななか撮影されたが、やはり教会のリーダーたちは歓迎していなかった…ただし映画「目撃者」はアーミッシュの文化を繊細に、そして公正に描いたものとなっている…
◆芸術
アーミッシュは芸術的精神を抑制してきた…個人主義的な芸術表現は、自尊心を生み出し、個人を得意にするものと考えられている…アーミッシュの手作り人形には顔が描かれていない…しかしアーミッシュは古くからキルトデザインや手作り工芸品を作ってきた…近年の農場の縮小に直面した彼らにとって、芸術が生活費を稼ぐ実用的なものになっている…