歴史は視点によって違う顔を見せる
しかし例えばルネサンス期の当時の視点で当時の世界を見ることはできないと考えていいだろう
フーコーは文献から当時の知(認識)を読もうとした
その解読は現在の読み替えをも要求する……なにか進化論か地動説
分割できない世界から「それ」を浮かび上がらせるとき「それ以外」も同時に明確になる
「以外のもの」を作ることで「それ」を成立させている
人間の認識能力に関わることでもあるけど
どこで線引きするかは時代や社会の要請であることも…
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*『狂気の歴史』
「狂気」は社会が作る
狂気は独自の知性を持っている
理性あっての狂気
狂気は社会(権力)によって無理に閉じ込められている
「狂人」は人間学(心理学、精神病理学)によって作られた
「狂人」を作ることでそれ等学問は成立した
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*『言葉と物』
▶︎エピステーメ 知の特性(枠組み)
時代/地域において認識にズレがあり、意味合い/結論に違いがある
概念そのものがなかったり、発想がなかったり…
以下ヨーロッパのエピステーメ
◆中世/ルネサンス期
「類似」による世界観…錯誤、混同を許容する「知」でもあった
真面目にドラゴンを記述する書物もある
表象(イメージ)が物(実在)と区別されていない
バロック期(16世紀末〜17世紀初頭)の転換期を経て古典主義時代へ
類似を滑稽に描く『ドン・キホーテ』(1604年)が象徴的
◆古典主義時代(17世紀半ば〜)
「同じか違うか」による世界観…静的
表彰と記号によって可能となった{表(タブロー)の学}
[ 博物学 ]
ドラゴンは消え、可視的なものを記号化、分類
「生命」という概念はない
生物のイメージが図鑑や標本のように整然と並ぶ
[ 一般文法 ]
言語は同時的に存在するものを線状的にひとつの順序に置き換える
名前を与えられたものが、その名前によって存在を表す
[ 富の学問 ]
重農主義…すべての富は土地にあり/労働は消費/交換によって価値が発生
有用性の理論…加工や運搬で価値を増大/増加分の中から賃金支払い
いずれも労働は消費であり、固定した富や財の総量を削るもの
◆近代(19世紀初頭〜)
生き(生命)、語り(言語)、働く(生産)という概念の誕生
それらは表象の空間に還元できない…時間軸を伴うもの
[ 生物学 ]
「死」によって「生命」という概念が誕生
ラマルク、キュヴィエによって生物は進化し、死する存在となる
[ 言語学 ]
内部構造の比較により表象に還元できない要素が表れる
内的な構造と固有の歴史性を持つ生きた言語体系の誕生
[ 経済学 ]
スミスが「労働」という概念を新しい視点において見直し、リカードが経済学を完成させた
価値の源泉は生身の人間の労働であり、労働とは死にゆく生という希少性を一時的に克服し、死に打ち勝つ方法である
▶︎人間の終焉
そして誕生した有限性を持った「人間」は短命に終わる
人間の終焉は3つの学問において宣言された
精神分析学、文化人類学、構造論的な言語学において…
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*『知の考古学』
▶︎アルケオロジー 考古学 エピステーメを解読する試み
▶︎エノンセ 言表 すべての言語行為 ディスクールの構成要素
「事件」という表現もある…断片的なそれ自体まとまった言葉の表現だろう
▶︎ディスクール 言説 学説としてまとまったもの
エノンセの集合体であり、語られなかったものとの線引きも含めた概念
「差異」によって浮かび上がる言葉の総体みたいなものだろう
▶︎アルシーブ アーカイブ エノンセの不可視の総体…見えない…
実際の書物の束ではなく、保存システムでも媒体でもない
エピステーメに似ている…「知の枠組」ではなく「言語表現の条件」